異論があるかもわかりませんが、引越し業界は運送業界の一部だと思います。
引越しを専業とする会社が出てきたのは昭和40年代半ばで、それまでは運送業者が片手間で引越しを受ける以外は、個人個人が親戚や友人の手を借りて自分でやっていました。
宅急便という名前で個人宅間を結ぶ運送業をヤマト運輸がやるようになったにも同時期なのです。それまでは企業間を結ぶ運送業しかなかったんですね。だから日本全国に、トラックと作業員を抱える運送業者はたくさんあったけど、今の時代から考えると専門性が薄かったんです。
個人宅間の小口の荷物の扱うことは、それまでの企業間を結ぶ大口の客を相手にしているノウハウではロスが多く、手間ばかり掛かって利益が出ないと言うのが大方の見解で、ヤマト運輸は失敗する!と皆が馬鹿にしていました。ところが現在ヤマト運輸は不動の地位を築いています。
そのヤマト運輸でさえ、2008年になってようやく全国に散らばっていた引越し専門のグループ会社を統合した始めた位で、企業間を結ぶ運送と宅配が違うのと同様に、宅配業と引越し業もノウハウや適性が違うのです。
しかし、トラックも作業員も抱えていない人が急に引越し屋さんを作っても大変ですね。そういった意味で、運送業の中からサービス業的なセンスのある人が、より専門性を求めて引越し会社を作ったり、引越し業者に転職したりするケースが多いです。 |