次にご説明する作業員との対比で考えると、ドライバーとは現場の責任者、もしくは正社員の作業員といった感じでしょうか。厳密には各社で体制が違うと思うのですが、正社員の現場作業員・責任者ということでお話します。
引越しは運送業の中でも体力的に非常に過酷で、しかもサービス業としての振る舞いが同時に要求されるので、かなりの熟練が必要とされます。
しかし一方で、引越しの需要が時期や日によって非常にばらつきがあり、作業員全員を正社員で揃えることは不可能です。これは別の記事でも詳しく解説しますが、引越し業者が一番頭を抱えるところでもあり、実を言うと皆さんの引越し業者選定の一番の要素となる部分になります。
つまり、作業員の多くはアルバイト、日雇い、運送業との兼任という場合が多いのです。これらのメンバーをまとめ上げて無事に現場を治める現場責任者は大抵の場合正社員で、トラックのドライバーを務めています。
引越し作業の当日には、見積書の内容をもとにお客様と作業直前の打ち合わせをして、お部屋の中の状況や荷物の把握を行います。その後、一番ベテランの作業員に先頭を任せながら全体の作業の流れをコントロールして自分自身はトラックの荷台で荷物を積み込む作業をする場合がほとんどです。
ご新居のほうに移動してからもトラックの荷台から荷物を送り出して、作業終了後に新居での家具の配置や荷物の状況を最終確認するところまで責任を持ちます。
引越し業者のトラックは2T、3T、4T車の3種類がほとんどです。それ以上大きな車は道幅が狭い地域などでは使えないからです。入社した手のドライバーは一番小さな2T車から乗車します。荷物量の少ない現場で経験を積んで、徐々に大きな車大きな現場を任せられるようになります。
大きな引越し現場になればなるほど、現場責任者の手腕によって出来栄えが明らかに変わります。これはきっと業界問わず同じですよね(笑) |